失業手当(求職者給付)受給のためにはまず求職申込み手続きが必要


会社を退職して1週間後、雇用保険関係の書類一式が届きました。
失業者というと言葉の響きは悪いですが、焦らずゆっくり次のことを考えようと思っているので、まずは当面の生活のため求職者給付(失業手当)の受給手続きをすることにしました。
今回は、ハローワークでの求職申し込みから雇用保険説明会までの流れを記録したいと思います。

求職申し込み

求職者給付(失業手当)とは、できるだけ早く再就職するために、失業中の生活を心配せず仕事探しに専念するため給付される雇用保険の給付制度です。

求職者給付(失業手当)の支給条件

求職者給付を受給するためには条件があります。仕事を辞めたら必ず受給できるわけではないので確認が必要です。

雇用保険の「基本手当」は、雇用保険の被保険者(雇用保険に加入している労働者)が離職して、次の1.及び2.のいずれにもあてはまる場合に支給されます。

  1. ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること
  2. 離職の日以前2年間に、「被保険者期間」が通算して12か月以上あること
    ただし、倒産・解雇等により離職した方(「特定受給資格者」又は「特定理由離職者」)については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可

出典:ハローワークインターネットサービス

あらためて整理すると以下のようになります。

失業者給付の受給条件
  • ハローワークで求職申し込みの手続きをしていること
  • 失業状態であること
  • 本人に就職する意思と能力があり求職活動をしているが職につけていない状態を指します
  • 退職日以前の2年間に雇用保険加入期間が通算12ヶ月以上あること会社都合での離職の場合は退職日以前の1年間に雇用保険加入期間が通算6ヶ月以上

つまり、何らかの理由によりすぐには働くことができない場合は対象になりません
また、転職が決まっている場合や、個人で事業を始める準備をしていたり家業を手伝っている場合は、就業状態とみなされやはり対象になりませんので注意が必要です。

手続きできる期間

離職票が届き、必要書類がそろえばいつでも手続きが可能です。
ただし、受給期間は退職日の翌日から1年以内なので、あまりのんびりしていると、所定給付日数が長い場合途中で打ち切りになる可能性もありますので注意が必要です。出来れば必要書類が届き次第なるべく早めに手続きされることをお勧めします。

手続きに必要なもの

手続きに必要なものは以下のとおりです。

  • 雇用保険被保険者証
  • 離職票‐1と離職票‐2の2種類
  • マイナンバーカードまたはマイナンバー通知カード
  • 身分証明書(運転免許証など)
  • 印鑑(認印)
  • 写真2枚(直近3カ月以内に撮影、縦3㎝横2.5㎝)
  • 本人名義の普通預金通帳

手続きの方法

手続きする場所は居住地を管轄するハローワークです。必要書類を持ってハローワークの受付で「求職の申し込みに来た」旨を伝えると、担当職員の方が簡単な手続きの流れを説明し受付番号カードをくれました。

職業相談窓口に

受付の順番が来たらまず職業相談窓口に移動です。窓口では担当者の説明を受けながら求職申込書に必要事項を記入し、ハローワークの利用方法や求職者給付を受け取るために必要な求職活動などについて説明を受けました。最後にハローワークカードを受け取り職業相談窓口での説明は終了です。

「ハローワークカード」は、ハローワークのサービスを受ける際に必ず必要なカードになりますので、なくさないよう大切に扱いましょう。

給付窓口に

職業相談窓口の次は給付担当窓口での説明です。離職理由などを確認され、今後の基本手当日額や所定給付日数、給付を受けるための条件や手続きの説明を受けました。そして最後に、次回受給説明会(雇用保険説明会)の日時を伝えられ終了となります。

ここでの求職申し込みに伴い説明を受けたことが、後で書きます「失業認定日に申告する求職活動」1回分としてカウントされます。

初めてのハローワークの感想

何しろ初めてのハローワークですので、行くまでは多少緊張していたと思います。
しかし、行ってみると対応してくれた人たちはみなさん丁寧で親切で、帰るころには当初の不安は完全になくなっていました。この記事を読んでくださっている方の中にも、きっと初めてのハローワークでの手続きを控え少し不安な気持ちになっている方がいるかもしれませんが、心配することありません。ひとつだけ注意してもらいたいのは、最初にハローワークに行った日が失業認定日の基準になるようですので、事情があり避けたい曜日がある方は、それ以外の曜日に行くようにしてください。

 

雇用保険説明会

求職申し込みをして数週間がたち雇用保険説明会の日が来ました。この説明会に出席して初めて求職者給付の支給が始まります。

持参するもの

当日必要なものは、前回ハローワークでもらった「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」の表紙に〇印がついているものです。
ちなみに私は以下の3か所に〇がついていました。

  • 受給資格者のしおり
  • 筆記用具
  • その他(ハローワークカード)

基本的に受給資格者のしおりを見ながらの説明になりますので、忘れないよう準備しましょう。
筆記用具は、「失業認定申告書」の書き方について説明を受けるタイミングで使っている人がいました。ハローワークカードは最初の受付で必要になります。

受け取るもの

会場に到着し、受付の担当者にハローワークカードを提示すると、私の名前が書いてある封筒を1部渡してくれました。中には次のようなものが入っていました。

  • 雇用保険受給資格者証
  • 失業認定申告書
  • 職業訓練の案内
  • 年金切り替え手続きの案内
  • 再就職手当ての案内
  • 就職希望アンケート
雇用保険受給資格者証はハローワークカードと並んで最も重要な書類です。
相談実績の記録や失業認定で必要になりますので大切に保管してください。

説明会の内容

会場に入ると、既に多くの人たちが座り開始時間を待っていました。ちょっとした舞台もできるホールでの開催でしたが、座席は半分近く埋まっていましたので100人以上の人たちが参加していたものと思われます。開始時間ぎりぎりの到着でしたので、座席につくなり説明会が始まりました。

まず、ハローワークの担当者が、簡単な挨拶と当日の流れについて話をします。続いて、DVDの鑑賞会です。お役所感たっぷりの説明映像が40分ほど続きました。その後、担当者が再度登壇し、しおりの内容に沿って「失業状態について」「雇用保険受給資格者証の見方」「基本手当の日額と給付日数」「失業認定申告書の書き方」「求職活動実績について」と話を進めていきました。それが終わると「職業訓練の説明」と「年金の手続きの説明」をそれぞれの担当者が説明し、最後にもう一度ハローワークの担当者が締めのあいさつをして終了です。

この説明会への出席も「失業認定日に申告する求職活動」1回分としてカウントされますので、3か月間の給付制限がない場合、前回の求職申し込みと合わせて初回認定のためのノルマである「最低2回の求職活動」は達成となります。

雇用保険説明会を終えて

かかった時間は2時間程度でした。当日までは持ち物や服装などネットで調べ、少し緊張して会場に向かったのですが、会場内は私服姿の老若男女が座席に座り、まるで講演会を聞いているかのような状況でした。内容も完全に受け身聞いているだけでしたので、気楽な気持ちで参加できると思います。

 

さいごに

失業給付金は規定の条件を満たしていれば受給することができます。
ただし、そのためにはハローワークで求職の申請をしなければなりません。
退職後の生活を安定させ、少しでも早く再就職できるよう求職活動をするためにも、離職票が手元に届いたらなるべく早くハローワークに行きましょう。