新型コロナウイルス「抗体検査」と「PCR 検査」はどうちがうの?

新宿の劇場で公演された舞台で新型コロナウイルスの集団感染が発生しました。
主催者側は説明で、体調不良を訴えた俳優の出演判断根拠の一つとして「抗体検査の結果が陰性だった」ことを挙げましたが「抗体検査」とはどのようなものなのでしょう。
PCR検査とどう違うのかも含めて簡単に調べてみました。

抗体検査とPCR検査

抗体検査とは

抗体検査」とは対象者の血液中の特異抗体を検出し新型コロナウイルスの抗体があるかないかを調べる方法です。
つまり、検査した時点ではなく過去に感染したことがあるかないかを調べる方法になります。
現在、日本国内で薬機法上の体外診断用医薬品として承認を得た抗体検査はありませんので、それ単独で診断を目的に使用することは推奨されていません。

PCR検査とは

PCR検査」とは対象者から採取された検体に特殊な液体を用いて新型コロナウイルスの特異的な遺伝子配列を増幅させ、新型コロナウイルスがいるかいないかを判定する方法です。
つまり、検査した時点で感染しているかどうかを調べる方法になります。
感染者の陽性率が7割程と比較的感度が高い検査ですが、保健所の判断などがないと受けることができなかったり、判定までの時間が長かったりなど利用しにくい部分もあります。

抗原検査
PCR検査と抗体検査の他に「抗原検査」があります。新型コロナウイルスの特異蛋白を検出し感染の有無を判断する方法で、検体採取から結果判定までの時間がPCR検査に比べ短いという特徴があります。2020年5月に富士レビオ社の「エスプラインSARS-CoV-2」という抗原検査キットの薬事申請が承認され、今後使用されるようですがPCR検査と比べて正確性は劣るようです。

抗体判定とPCR 検査の違い

前項で見たように、抗体検査とPCR 検査は検査方法や対象が全く異なります。
簡単に比較すると以下のようになります。

抗体検査の活用

新型コロナウイルス感染拡大の報道を聞いていると、「自身が感染してしまったら」「感染して誰かに移してしまったら」と不安になっている人も少なくないでしょう。
抗体検査によって過去に感染し抗体を持っているかどうかを確認することは、そんな心配を払拭し安心を得る手段の一つとなるでしょう

さいごに

今回は新型コロナウイルスの検査について簡単に調べてみました。

検査にはいくつか種類があり、それぞれ方法はもとより目的が異なるようです。

新宿の劇場クラスターでは、過去の履歴を判断する抗体検査の結果によって舞台上演時における感染の有無を判断するという間違いを犯してしまいました。
結果、多くの人に感染が広がってしまったわけです。

メディアやネットでは新しい情報が日々報道されています。
現在の状況が落ち着くまでにはもう少し時間が必要でしょうから、情報の誤解による間違いを起こさないよう注意し、自分や周りの大切な人たちを守るような行動をしたいものです。

 
【新型コロナウイルスに関する最新情報】
厚生労働省公式サイト:新型コロナウイルス感染症について
⇒ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
【新型コロナウイルスに関する相談窓口】
首相官邸公式サイト:各都道府県の新型コロナウイルスに関するお知らせ・電話相談窓口

⇒ https://www.kantei.go.jp/jp/pages/corona_news.html
厚生労働省公式サイト:新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター
⇒ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html