エンディングノートを自作して「最期を迎えたときのこと」を書く
葬 儀
自分の葬儀について考えることはあまり気持ちのいいものではありませんが、いざというときに遺される人たちにあまり負担をかけないよう葬儀の方法や出席者・内容の希望などについて考えておきます。葬儀費用の準備があったり互助会などに加入している場合はそのことを伝えておきましょう。
思い描く葬儀の内容
《ライフメモ》P24
- 希望する葬儀の方法
かかるであろう費用等も考えながら葬儀の方法を考えます。
神式やキリスト教式など仏式以外を希望する場合はここに記入しておきましょう。 - 葬儀内容の詳細について希望(あれば)
「好きな曲で送ってもらいたい」「好きな花を飾ってほしい」「大きな施設で行ってほしい」など葬儀内容の希望があれば記入しておきましょう。 - 宗教・宗派の指定(あれば)
檀家になっているなど特定の宗教宗派があればその宗教団体(宗教施設)を記入しましょう。 - 戒名の希望(あれば)
使いたい文字などがあれば記入しましょう。また、信士・信女、居士・大姉、院など戒名には種類がありそれぞれ値段が異なりますので、そういった点についても考えを記しておきましょう。
喪主をお願いする人や呼んでほしい人
《ライフメモ》P25
- 喪主をお願いしたい人
- 世話人をお願いしたい人
- 是非呼んでもらいたい人
葬儀費用
《ライフメモ》P26
- 葬儀費用として考えている資金の有無
- 準備している費用詳細
預貯金を費用として考えていればどの口座のお金か、費用負担のために資産の売却を考えている場合にはどの資産かなどの詳細を記入します。 - 互助会に加入していれば詳細
- 加入保険
終身保険などの死亡保険に加入していれば商品名を記入します。
※《ライフメモ》では「保険のこと」の項目で詳細を記入しているので、ここでは商品名と保険会社名など簡単に記入しておけばよいでしょう。
納 骨 (お 墓)
管理の負担などから先祖代々の墓を墓じまいする人も増えているようです。
そんな後々管理する人のことも頭に入れ、自分にもしものことが起こった時にどのような形で納骨してほしいか場所・方法・費用について考えておきましょう。
《ライフメモ》P27
- 希望するお墓
将来考えが変わる可能性がある事項ですが現時点での考えはどうなのかを記入しておきましょう。 - 決まった場所・希望の場所(あれば)
その場所の名称や所在地と合わせて連絡先やかかるであろう諸費用の見込みなどもわかる範囲で記入しましょう。 - お墓を継いでほしい人
お願いしたい人にかかる負担も考え、できれば話し合ってから決めましょう。 - 費用として準備している資金の有無
- 準備していれば費用詳細
預貯金を費用として考えていればどの口座のお金か、費用負担のために資産の売却を考えている場合にはどの資産かなどの詳細を記入しましょう。 - 保険に加入しているか否か
- 加入保険
死亡保険など使えそうな保険に加入していれば商品名を記入します。
※《ライフメモ》では「保険のこと」の項目で詳細を記入しているので、ここでは商品名と保険会社名など簡単に記入しておけばよいでしょう。
相 続
相続を巡って兄弟姉妹の仲が悪くなったという話をよく聞きます。
自分の家族がそうならないようあらかじめ遺産の分割方法などを考えておきましょう。必要であれば遺言書を準備しておくといいでしょう。
また、専門業者に遺品の片づけを依頼したところ、貴金属などの装飾品や骨とう品などを安い値段で引き取られてしまったという話をよく聞きます。そんなことがないように、大事なものは特定の人に贈れるようあらかじめ仕分けをしておきましょう。
遺言書
《ライフメモ》P28
- 遺言書の有無
正式な手法で作成された法的に有効な遺言書を準備しているかどうかを記入しましょう。 - 遺言書の種類
- 保管先
- 遺言執行者の氏名と連絡先
遺産分割
《ライフメモ》P28
- 渡したい相手
- 渡したい財産
- その他の事項
形見分け
《ライフメモ》P28
- 渡したい財産
「ダイヤモンドの指輪」や「加賀友禅の着物」などそのものを特定できるよう細かく記入しましょう。 - 保管場所
- 渡したい相手
親族以外の場合は名前の他に連絡先も記入しておきましょう。
ここまでのまとめ
はじめに書きましたが、自分の死後の事を考えることはあまり気持ちのいいものではありません。そのため、そのことについて家族と話したことがない方が大半だと思います。
エンディングノートはそのような「きっかけがなければ考えないネガティブイメージなこと」「なかなか話す機会がないこと」を書き留めておくために有効な手段といえるでしょう。
出来ればエンディングノートの作成をきっかけに、そのことについて話す機会を作れるといいですね。
さいごに -エンディングノートをつくってみて-
今回の記事は、「何をするのか曖昧な終活という作業」を考えながら作成したオリジナルのエンディングノート《ライフメモ》についてまとめたものです。
ここまで複数ページにわたりその内容に沿って「自分のこと」「いろいろな場面での希望や要望」など多くの項目を確認しましたが、きっとエンディングノートに記入することはこれですべてではないでしょうし、終活として行うこともひとりひとり異なることでしょう。
年を重ね「終活」という言葉が気になり始めたら、少しづつゆっくりと自分らしく「何をするのか曖昧な作業」を始めましょう。
その時この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。