ある年齢をすぎたころから、男性だけでなく多くの女性もまた自身の髪が気になり出すようです。
加齢に起因する抜け毛や薄毛は年齢を重ねるにつれて加速しますので、そのまま何の対策もしなければ悩みはどんどん膨らんでいくことでしょう。
今回は、女性の加齢による抜け毛をできるだけふせげるよう、その要因と日ごろのお手入れなど対処法について確認してみます。
加齢による抜け毛の特徴は?
女性の加齢による抜け毛の症状は、前頭部や頭頂部が薄くなる男性の脱毛症と違って、髪の毛の本数が年齢と共に少なくなることにより全体的に髪の毛が薄くなっていくという特徴があります。
特に50歳代を過ぎて起きる抜け毛の症状は、女性ホルモンの減少によって起こる脱毛症の1つである「びまん性脱毛症(女性型脱毛症)」と呼ばれるものが多いようで、髪の分け目が目立ってきたり、髪が細くなりボリュームダウンしたりといった変化が見られます。
加齢による抜け毛の原因は?
加齢による抜け毛の原因はいろいろありますが、特に「加齢によるホルモンバランスの乱れ」「加齢による髪の成長サイクルの乱れ」「加齢による皮脂分泌量の減少や毛母細胞の衰え」の3つの影響が大きいようです。
加齢によるホルモンバランスの乱れ
加齢によるホルモンバランスの乱れは抜け毛の大きな原因のひとつです。
その時期は人それぞれですが、閉経を迎えるとホルモンバランスがそれまでとは異なって、髪の成長に関与する女性ホルモンの一つエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が一気に減少し始めます。その影響で髪にハリやコシがなくなり抜けやすい状態になってしまうのです。
閉経後の女性は、ほんの少しのストレスや不規則な生活によってもホルモンバランスが崩れやすくなるようですので、必然的に髪が抜けるリスクも高くなります。
加齢による髪の成長サイクルの乱れ
加齢に伴うヘアサイクルの変化も大きな原因です。
女性の髪の毛は40歳代ごろからすこしずつ細く軟らかくなって行くことが分かっていますが、これは髪の毛の成長サイクルにおいて、成長が止まり抜け落ちた後に新しい髪の毛が生えるまでの準備期間である休止期が加齢によって長くなるためです。
成長中の髪の毛の割合が減り抜け落ちる髪の毛の割合が増えるという、発毛量と脱毛量とがアンバランスとなった結果髪の毛の本数が徐々に少なくなり薄くなっていくようです。
髪の毛には成長期・退行期・休止期という3つのサイクルがあります。
高齢になると休止期が長くなり生え変わるのに時間がかかるようになります。
成長期=髪の毛が成長する期間
退行期=髪の毛の成長が止まる期間
休止期=髪の毛が抜けて、新しい髪の毛が生えるまでの準備期間
↑ この期間が長くなる!
加齢による皮脂分泌量の減少や毛母細胞の衰え
加齢にともなう皮脂分泌量の減少や毛母細胞の衰えも原因の一つです。
皮脂の分泌量が減少すると、健康な頭皮環境を保つための皮脂量が不足し乾燥しやすくなります。
すると、髪の毛のハリやツヤが少なくなっていき抜け毛が発生しやすくなるようです。
加えて成長に重要な毛母細胞の衰えも毛の髪が十分に成長できずに抜け落ちる要因となります。
加齢による抜け毛の対処法は?
加齢による女性ホルモンの減少は仕方のないことなので、それにより抜け毛が増えることもやはり仕方がないのですが、食事や運動といった日常生活に気を使いブラッシングやマッサージなど頭皮ケアを丁寧にすることで症状を改善することができるかもしれません。
具体的には次のような方法が有効であるといわれていますので試してみる価値はありそうです。
髪や頭皮に良い食事
髪の主成分であるタンパク質「ケラチン」をはじめ、それを合成する亜鉛、新陳代謝を促進するために大切な栄養素となるミネラルやビタミンなどが含まれた食事をしっかり摂取し、頭皮環境を整えましょう。
適度な運動と頭皮ケア
適度な運動は血流改善やストレスの発散にとても有効です。
無理のない範囲でウォーキングなどの軽めの運動を毎日の習慣にして頭皮環境を整えましょう。
また、頭皮に優しい成分のシャンプーで汚れを落とし清潔な状態を維持しましょう。シャンプーのすすぎ残しは抜け毛の原因になりますので十分に洗い流すことが大切です。
育毛剤の使用
医薬品や医薬部外品の育毛剤を使用することで頭皮環境の改善が期待できます。
グリチルリチル酸ジカリウムやセンブリエキスは女性用育毛剤の主要成分で、髪を作る細胞である毛母細胞に働きかけ血行を促進する成分が含まれていますので抜け毛対策には有効です。
さいごに
症状の大小はありますが誰でも一定の年齢を過ぎると様々な変化を感じるようになります。
髪の変化もその一つ。
でも、毎日の生活リズムや食事に気を使ったり適度に体を動かしたり、場合によっては育毛剤を使ってみたりすることなどでその変化はある程度コントロールできそうです。
自身に合った方法を見つけられるよう、出来ることから無理なく始めてみてはいかがでしょうか。
育毛剤を使用する場合、「購入してみたが肌に合わず使用できなかった」「無理に使用した結果頭皮環境を悪くしてしまった」などと後悔しないために、まずは割安なお試し価格で入手できる育毛剤を試してみることをお勧めします。